クラウドによるセキュリティコスト削減額、トレンドマイクロが試算ツールを公開


 トレンドマイクロ株式会社は27日、クラウド型セキュリティへ移行した場合のコスト削減額を試算できる「セキュリティコスト削減シミュレーションツール」を無償公開した。Web版とAndroid版が提供済み。7月中旬よりiOS版もAppStoreにて公開する予定。

 同ツールは、現在のセキュリティ対策における運用コストを可視化して、従来型からクラウドセキュリティへ移行した場合のコスト削減額を試算する。

 総従業員数とITスタッフ一人あたりの担当従業員数を入力し、試算開始ボタンを雄だけ。入力した総従業員数に合わせて政府統計データに基づく平均年間給与、平均年間労働時間が自動で入力され、それらを基にコスト削減額が試算される。平均年間給与、平均年間労働時間は実際の数値を手入力することも可能。より詳細な情報を入力し、実情に即した試算が可能な「アドバンスドモード」や「カスタムモード」も用意される。

 サンプルとして、従業員5000人の企業で試算した場合、削減額3152万円(44.8%減)という結果が得られたという。

試算結果Android版の画面

 パターンファイルなどをクライアントに配信する従来の対策方法は、クライアントの管理やネットワーク帯域の確保など運用に手間がかかる。また、次々に発生する新たな脅威にリアルタイムに対処するのも困難で、リスクに対応しきれない可能性がある。

 トレンドマイクロでは、パターンファイルをクラウド上のデータベースに保存し必要に応じて問い合わせる「Smart Protection Network」という仕組みを開発し、アンチウイルス製品などへ実装している。

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