IIJ、自動設定・遠隔管理が可能な電力監視システムを7月以降提供


利用イメージ図

 株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)は21日、自動設定・遠隔管理が可能な電力監視システムを開発し、7月以降にシステム提供を開始すると発表した。

 独自開発のネットワーク技術と電力測定器を組み合わせて、電力測定器の自動設定、遠隔管理が可能なシステム。電力・温湿度などのセンサーで感知したデータを集約しインターネット上で閲覧可能にする、東光電気のネットワーク機器「Web対応インテリジェントネットワークコントローラ(STiNC)」と、専用の電力量センサーを利用する。

 各拠点にSTiNCを設置し、自社設備内で利用されている電力消費量データを、IIJのクラウドサービス「IIJ GIOサービス」に自動的に保存できる。クラウドを活用することで、複数拠点の集中管理が可能だ。これらのデータを用いて容易に集計・統計が取れるほか、社員が現在の電力使用量を自由に閲覧できるWeb画面により、もしも規定の電気使用量を超えた場合は自動で通知するといったことも実現する。

管理画面サンプル

 また各拠点のSTiNCの管理は、独自開発の管理サービス基盤「SACM(Service Adaptor Control Manager)」で実現。初期設定や設定変更など必要な作業をすべて自動化できるため、導入台数が多い場合でも運用コストを抑えられるという。

 今夏の電力不足を背景に、企業などの電力大口需要家は15%の電力削減が求められている。節電対策を検討する第一歩は「現状の把握」。IIJでは得意とするネットワーク技術と電力監視を組み合わせることで、企業が手軽に電力を可視化できる仕組みを提供する。また、電力量を手軽にリアルタイムで把握するシステムを開発し、社会的に電力利用の最適化を図るスマートグリッドを実現するためのツールなども提供する考え。

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