TWRと日本IBM、データ分析技術を活用した「健康づくりクラウド」


 株式会社つくばウエルネスリサーチ(以下、TWR)と日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は20日、データ分析技術を活用した「健康づくりクラウド」で協業すると発表した。

 TWRが開発した「e-wellnessシステム」をIBMクラウド基盤で提供するとともに、e-wellnessシステムに蓄積したデータを分析することで、参加者のプログラム継続を支援する「継続支援エンジン」や、参加者個人の生活パターンや健康への関心度合いに合わせた個別プログラムを作成する「ライフスタイル型プログラム」を共同で開発していく。

 e-wellnessシステムは、科学的根拠に基づく個別健康支援プログラムを自動生成し、そのプログラム実践状況などをIT機器を活用して記録・管理できるシステム。TWRでは、それらのデータを基に対象者1人1人への効果的な指導と継続支援を行う総括型サービス「e-wellnessソリューション」しており、現在、全国の自治体・企業健保などにおいて約1万人がプログラムを実践しているという。

 このシステムをIBMのクラウド基盤を使って、7月より本格サービス提供する。併せて、同システムに蓄積される活動実績データ(日々の総歩数や速歩数、筋力トレーニングなどの時系列データ)を、データマイニングや機械学習の手法を用いて多角的に分析。プログラムから脱落する人・継続する人に特徴的に現れる行動パターンを特定し、それらの組み合わせから各参加者の脱落可能性を判定するモデルを作成するという。

 また、TWRの指導理論に基づき、特定された各行動パターンに対する改善プログラムも用意。個々の参加者の継続可能性と行動パターンに即した個別の指導プログラムを提供できるようにする。

 さらに参加者個人の生活パターンや健康への関心度合いを加味した分析に基づき、より改善効果の高い指導プログラムを作成する「ライフスタイル型プログラム」を開発する方針。

 なお、e-wellnessを導入したすべての自治体・企業健保で、メタボリックシンドローム予防・介護予防の効果が実証されているという。両社は今後も新e-wellnessがより多くの地域や職域で活用されていくよう、ソリューションの推進を図るとしている。

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(川島 弘之)
2011/6/20 13:18