ブロケード、マルチベンダーのクラウドを実現する「CloudPlex」構想や16Gbps FC製品などを発表

さくらインターネットの次世代Ethernetスイッチ採用も


 ブロケードコミュニケーションズシステムズ株式会社(以下、ブロケード)は1日、報道向けの説明会を開催。米Brocadeが5月に開催したプライベートイベント「Brocade Tech Day Summit 2011」で発表した製品群、アーキテクチャを解説した。

 

マルチベンダーのクラウド環境を実現する「CloudPlex」アーキテクチャ

 この中で目を引くのは、ベストブリードでクラウド環境を作り上げる「CloudPlex」アーキテクチャだろう。Brocade データセンター製品部門 プロダクト・マネジメント担当バイスプレジデントのダグ・イングラハム氏は、「クラウドはオープンであるべき」と主張。機器ベンダーやクラウドサービスプロバイダにロックインされるのではなく、「ベストブリードのソリューションとして、お客さまがサーバー、ストレージ、ハイパーバイザーなどを選べる環境であれば、単一ベンダーのものよりも、よりよく、より安いものが手に入る」とその価値を説明した。

 具体的にどういうことかというと、ハイパーバイザーはVMware、サーバーやストレージはデル、ネットワークはブロケード、といったマルチベンダー構成で仮想化環境の構築を実現することにより、顧客の既存の投資・設備を保護可能。またイングラハム氏がいうように、よりよいと顧客が考えるものを組み合わせることにより、柔軟かつ安価な構成が可能になる。

 イングラハム氏が示した資料によれば、VMware、Microsoft、Xen、Oracle、Dell、HP、IBM、EMC、NetApp、富士通、日立、NECなどがパートナーとしてこのエコシステムに参加しているため、このアーキテクチャが現実のものとなったときは、広範な製品・ソリューションを利用できることになりそうだ。

 

16Gbps FC対応製品が続々リリース

 製品としては、業界初という16Gbps FC SAN対応の製品群を多く発表した。バックボーン向けハードウェアプラットフォーム「Brocade DCX 8510」、SANスイッチ「Brocade 6510 Switch」、ホストバスアダプタ(HBA)「Brocade 1860 Fabric Adapter」、管理ツール「Brocade Network Advisor」といった製品を用意している。

 これらの製品が重要な意味を持つのは、ファイバチャネル(FC)に対する需要が、依然として高いことが挙げられる。イングラハム氏は、「仮想化環境でもっともよく使われているのはファイバチャネル(FC)で、76%の企業が採用している」との米Forrester Researchのデータを引用。「最大のスケーラビリティを持ち、性能と信頼性の高いFCが、(NFSやiSCSIなどと比べて)もっともよく使われており、仮想化に適している」と強調。

 さらに、「例えば仮想デスクトップで、デスクトップイメージを同じ時間にユーザーが皆使う(ブートストーム)の場合に、バックエンドのSANにも大きなトラフィックが発生し、パフォーマンスが必要になる」とも述べ、16Gbpsへパイプが太くなることの大切さを訴えた。

 

VDXシリーズの導入進む、さくらインターネットにも採用

 また、ブロケード日本法人の代表取締役社長、青葉雅和は、2010年11月に発表したデータセンター向けEthernetスイッチ「Brocade VDX 6720シリーズ」について、その好調さをアピールする。

 この製品の肝は「SANの世界における、FCのファブリック技術を生かしていること」で、特にASIC技術による自動化や性能をEthernetへ持ち込めたことが大きいとのこと。また消費電力の面についても、ASICを用いることで、汎用プロセッサなどを利用する場合と比べて約4割の削減が可能で、電力需要から省電力技術が注目されるようになった昨今では、これも大きな差別化ポイントだという。

 国内でもすでに採用が進みつつあり、先ごろはアイネットへの採用が発表されたほか、今回は新たに、さくらインターネットへの導入が発表された。青葉社長は、今後もこの製品の拡販に取り組むとしつつも、特徴を聞いただけでは理解しづらいことから、体感デモへ参加してもらう取り組みを進める意向で、10月までに1万人に閲覧してもらいたいとした。

 さらに、ClooudPlexでは「日本のサーバー、ストレージベンダーと協業進めている。何らかの発表ができるのではないか」としたほか、サーバー仮想化のハイパーバイザーレベルでの問題解決も必要なため、サーバーとネットワークを両方扱えるようなパートナーとの関係強化にも取り組む。加えて、サービスプロバイダ向けには、100Gigabit Ethernet EthernetやIPv6への移行支援、といった施策を推進する意向だ。


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