アラクサラとフォーティネット、セキュリティ管理を簡素化するソリューションを開発


ソリューションの概要

 アラクサラネットワークス株式会社(以下、アラクサラ)とフォーティネットジャパン株式会社(以下、フォーティネット)は30日、情報セキュリティ管理を簡素化するソリューションを共同開発したと発表した。両社の仮想化技術を組み合わせ、複数部門が混在するネットワークでも、部門ごとに異なるセキュリティポリシーを容易に適用・管理できるという。

 従来、ネットワークに対して情報セキュリティポリシーが異なる複数の部門が存在する場合は、それぞれの部門が独立してネットワークを構築し、ファイアウォールを設置するのが一般的だったという。

 これに対して、今回開発されたソリューションでは、アラクサラのスイッチ「AXシリーズ」が備えるネットワーク仮想化技術「ネットワーク・パーティション」と、フォーティネットの「FortiGateシリーズ」が搭載するファイアウォール仮想化技術「VDOM(仮想ドメイン)」の両機能を組み合わせ、ネットワークの統合とセキュリティポリシーの一元管理を可能にした。

 具体的には、ネットワーク・パーティションを用いて仮想的に分割したネットワークに対し、VDOMによる仮想的なファイアウォールを割り当てている。

 これによって、統合化された物理ネットワーク上に、複数の独立したセキュリティポリシーを持つ、仮想ネットワークが構築可能になり、異なるセキュリティポリシーを持つ、複数部門のネットワーク統合を実現。インターネット側とイントラネット間のスイッチ、ファイアウォールの統合も可能になるため、機器台数を削減による投資効率の向上や、運用の一元化による運用コスト削減といったメリットが得られるとした。さらに、セキュリティポリシーの管理は各部門に任せることも可能で、運用の柔軟性は維持できる。

 両社では、標準的なモデル構成を共同策定し、教育機関を始め、官公庁・地方自治体など、部門ごとにセキュリティポリシーを分けるニーズのある市場へソリューションとして、共同検証を完了。今後、ネットワーク設計を簡単にするための設定ガイドやホワイトペーパーを用意し、共同セミナーなど提供するとのこと。

 なおこのソリューションは、6月8日から幕張メッセで開催される「Interop Tokyo 2011」のアラクサラブースで、デモが行われる予定だ。

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(石井 一志)
2011/5/30 17:36