NEC、2画面を備えたブックスタイルのAndroid端末「LifeTouch W」


LifeTouch W

 日本電気株式会社は19日、「LifeTouch」シリーズの第3弾として、画面を閉じて持ち運べる2画面タイプのAndroid端末「LifeTouch W(ライフタッチ ダブル)」を発表した。6月の出荷開始を予定する。

 LifeTouch Wは、800×600ドット表示可能な7型タッチパネルを2つ搭載した、ブックスタイルのAndroid端末。文庫本を見開いたように使用でき、「企業内や企業の顧客向けサービスにおいて、新たな利用スタイルを提供する」とのコンセプトに基づいて製品化されたという。

 2画面を生かして、例えば、左画面に表示された情報についての解説や関連情報などを右画面で表示する、といった使い方が可能なほか、2画面を1つにつなげた大画面としての表示もサポート。ペンを用いた手書き入力、付せんといった機能にも対応する。画面は、書籍を読むようなイメージで、2画面を横に並べた縦読み形態を前提とするが、2画面を縦に並べた横向きでの使用にも対応。持ち運びなどのために読みかけで画面を閉じても、再度開けばそのページから閲覧を再開できる。

 NECではLifeTouch Wを、クラウドサービスを利用する端末「クラウドコミュニケーター」として位置付けており、企業の業務の効率化や、新たな収益源となる顧客向けサービスに最適なユーザーインターフェイスを提供するとのこと。

 そのために、企業の業務上での使い方や顧客向けサービスの内容に合わせ、一部のデバイスやアプリケーションソフトの開発、カスタマイズなどを行うほか、ISVに対しても開発環境を提供し、アプリケーションソフトの充実を図る計画。さらに、NECのクラウドサービス基盤とあわせて提供することにより、企業のサービス事業をトータルで支援するとしている。

 具体的な利用シーンとしては、電子書籍/新聞・出版サービスでのリーダー端末、流通・小売業、医療、製造分野などでの業務マニュアルや在庫管理・発注業務用の端末、通信教育、塾・学校における学習端末などを想定した。

 OSはAndroid 2.2で、CPU/メインメモリには、ARM Cortex A8/Mobile(DDR384MB/ROM1024MB)を採用。IEEE 802.11b/g無線LAN接続のほか、Bluetooth 2.1+EDRも利用可能だ。

 インターフェイスはUSB 2.0(Micro B)とUSB 2.0ホスト互換ポート(Standard A)を各1基搭載。300万画素のオートフォーカスカメラを背面に搭載するとともに、SDHCカードスロットも備えている。バッテリ駆動時間は、無線LANによるWebサイト閲覧時で最長約5時間。サイズと重量は、幅135×高さ208×厚さ23mm、重さ約530g。

 なおNECでは、5月25日~27日に東京ビッグサイトで開催される「ワイヤレスジャパン2011」に、LifeTouch Wを展示するとのこと。

1月の「CES 2011」にも参考出品されていた。上はCloud Communicator LT-S(日本ではSmartia)電子書籍としての利用を想定し、解像度を高めたという(CES 2011の展示より)
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