インテル、第2世代Core iシリーズをベースにした新世代の「vPro」

企業でのモビリティ活用の推進を図る


インテルの取締役副社長 宗像義恵氏

 インテル株式会社は10日、企業向けPCプラットフォーム「vPro」の新世代製品を発表した。2006年の登場以来5世代目にあたり、1月に発表された新CPU、「第2世代Core iシリーズ(開発コード名:Sandy Bridge)を中核に構成される。

 vPro対応製品は、2006年にまずデスクトップPCから登場したが、近年ではノートPCに対するアピールを特に強めている。それは、「例えば、オフィスの中でしか決済ができないのではビジネスが止まってしまう。外に持ち出せれば事業が継続できるし、生産性も高まる」(インテルの取締役副社長 宗像義恵氏)からだ。

 このことは、東日本大震災と、それに伴う電力不足や交通の混乱が見られた際にも、大きく効果を発揮したという。インテルの東京オフィスでは2週間、在宅勤務の態勢が取られたものの、100%ノートPC化されていた同社では、自宅やそれ以外の場所から仕事ができ、一切事業を止めずに乗り切ることができたとのこと。こうしたことから、「ノートPCを使うことで、事業継続性や生産性に寄与できる」と宗像氏は主張する。

 もっとも日本は以前からノートPCの導入比率は高く、JEITAの調査によれば、2010年度に出荷されたPCのうち、ノートPCが68.9%を占めるとされている。しかし宗像氏は、「PCを移動して使っているというモビリティの視点から見ると、25%だけ。外でも使いたいけれどセキュアな環境があるのか、といった懸念から、持ち出したいのに持ち出せていないのが現状だ」と指摘し、インテルがvProによってこうした課題克服を支援するとした。

モビリティを支えるテクノロジーvPro搭載PCを活用し、モビリティの利用促進を図るという
新世代のvPro搭載ノートPCを紹介する、インテル エンタープライズ・プラットフォーム・マーケティング統括部長の徳永貴士氏

 宗像氏が挙げたモビリティの基本技術は、「高性能と省電力」「優れた接続性」「強固なセキュリティ」の3つ。このうち「高性能と省電力」については、性能の向上はいうまでもないほか、エンタープライズ・プラットフォーム・マーケティング統括部長の徳永貴士氏が、「きちんと運用管理されている環境でも、2006年の主要デスクトップPCから(第2世代Core iシリーズの)最新ノートPCに変更すれば、消費電力が1/5になる」とのデータを提示し、効果をアピールする。


省電力化の効果と、運用管理の重要性

 また、持ち出しの障壁を下げるための「強固なセキュリティ」については、「情報漏えい対策」「個人認証」「運用管理と遠隔サポート」の3つをさらに細かく取り上げ、それぞれの効果を説明した。

 「情報漏えい対策」では、前世代のvProから導入された「インテル アンチセフト・テクノロジー」を紹介。PCの盗難・紛失を検出したり、リモートからPCを使用不可にしたり、回復したりできるとした。またこの機能を使った例として、米Symantecの「PGP Whole Disk Encryption with Remote Disable&Destroy」と、NTTドコモのFOMAネットワークを連携させ、SMSメッセージの送信により遠隔からノートPCを制御するソリューションなどを紹介している。

インテル アンチセフト・テクノロジーNTTドコモからソリューションが提供される

 2つ目の「個人認証」では、今回より搭載された「インテル アイデンティティー・プロテクション・テクノロジー」を取り上げた。これは、ワンタイムパスワードのハードウェアトークンをPCの内部に実装する機能で、ベリサインのサービスと連携し、ユーザーに負担をかけない、手軽な二要素認証を行えることなどをデモで示している。

 最後の「運用管理と遠隔サポート」では、「インテル アクティブ・マネジメント・テクノロジー」や、これも前世代のvProから搭載された「リモートKVM」機能などを生かし、遠隔地からでもPCのさまざまな管理が行えることなどを強調した。


インテル アイデンティティー・プロテクション・テクノロジーインテル アクティブ・マネジメント・テクノロジー

 インテルでは、こうしたvProの持つ機能を紹介し、企業でのモビリティー利用を促進したい考え。具体的な取り組みとして、5月11日から東京ビッグサイトで開催される「情報セキュリティEXPO」への出展、キャンペーンサイトの開設などを通じて、vProの普及を図るとしている。

関連情報