クラウドのパフォーマンスを懸念し、過半数の企業が導入を保留~欧米調査


 日本コンピュウェア株式会社は7日、クラウドのパフォーマンスに関する欧米での調査結果を発表した。過半数の企業がクラウドアプリケーションのパフォーマンスを懸念し、導入が遅れているか、あるいは保留しているという。

 企業のITディレクタに電話やメールで聞き取り調査を実施。この結果、大半の企業が「クラウドアプリケーションのパフォーマンス低下が売り上げに直接影響する」と認識していることが分かった。実際の売上損失としては、北米の企業が年間平均約100万ドル規模、欧州では年間平均75万ドル以上の規模にのぼるという。

 こうしたことから、北米の58%の企業と欧州の57%の企業において、パフォーマンスに対する懸念により、クラウドの導入が遅れている、あるいは保留していることが判明。また、北米の94%の企業と欧州の84%の企業が、「クラウドのSLAはサービスプロバイダのSLAではなく、実際のレスポンスなどを基にしたエンドユーザー体感を基準とするべき」と回答したという。

 同調査は、欧州における企業のITディレクタを対象にクラウドに対する考えを調査。電話による聞き取りで、2010年6月に実施された。回答したのは、英国100名、ドイツ100名、フランス100名の計300名。2010年10月には、米国およびカナダの377社に対して、同様の調査を実施。欧州との類似性調査なども試みた。

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(川島 弘之)
2011/3/7 12:17