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日立システムズ、小売業の現場で利用される複数の端末を1台に集約する「スマートデバイス業務支援」

 株式会社日立システムズは29日、量販店や専門店などの小売業向けに、スマートフォンやタブレットを活用して店舗業務の効率化やコスト削減を支援するサービス「スマートデバイス業務支援」の販売を開始した。提供開始は2016年4月予定。

 現状、量販店や専門店の販売員は、店舗内の他の販売員とやりとりするためのトランシーバーやインカム、本部など外部と連絡をするためのPHS、在庫状況を確認・発注業務を行う発注専用端末など複数の業務専用端末を携帯している。こうした複数の業務専用端末を安価で汎用性の高いスマートデバイスに集約し、店舗業務に必要な業務を支援するアプリケーションを統合的に提供する「スマートデバイス業務支援」を販売する。

サービス概要

 第一弾として、音声コミュニケーション機能(内線・外線など)、本部拠点間コミュニケーション機能(ToDo管理など)、モバイルデバイス管理・セキュリティ機能(紛失・盗難対策など)からサービスを開始。今後はさらに、基幹業務ソリューションの「FutureStage 量販店向け本部店舗システム」や「FutureStage 専門店向け本部店舗システム」との連携や、在庫管理、発注、クレジット決済などの機能拡充を図る。

 サービスの活用により、携帯電話、内線・外線、インカム、トランシーバーおよび業務端末などをスマートデバイス一台に集約できるため、デバイスの調達、運用・管理コストの削減が図れるほか、外出先からもインターネット経由での内線電話が利用できるため、通信コストの削減効果も期待できる。また、本部からスマートデバイスに配信する指示や通達をタイムリーに現場で確認できるため、業務の効率化やコミュニケーションの向上が図れる。

 さらに、端末のキッティング(初期設定)や、運用フェーズでの予備機の管理・配送など、スマートデバイスの導入に伴う初期設定・配布から維持管理までを日立システムズが一貫して対応。端末紛失時にもリモートでデータの消去を行え、不正アプリケーションの利用による情報漏えいを防ぐため、導入アプリケーションを本部で一括管理できるなど、適切なセキュリティ対策や運用・管理が可能だとしている。

 販売価格(税別)は、初期費用が個別見積もり。音声コミュニケーション機能は1台につき月額600円から、本部拠点間コミュニケーション機能は1台につき月額300円から、モバイルデバイス管理・セキュリティ機能は1台につき月額300円から。

 日立システムズでは、FutureStageとの連携をはじめとした機能のさらなる拡充を図るとともに、小売業に加え、卸売業や物流業、製造業向けにも「スマートデバイス業務支援」を拡販し、2020年度末までに累計6億円の売上を目指す。

三柳 英樹