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テスコム電機、「Oracle Social Cloud」で顧客の声を収集・分析

ソーシャルメディアからの効率的な収集を実現

 日本オラクル株式会社は8日、テスコム電機株式会社が、国内外の顧客の声を収集・分析するクラウドサービス「Oracle Social Cloud」を導入したと発表した。同社では、このサービスを用いて、FacebookやTwitter上での顧客の投稿情報を収集・分析し、商品企画・開発に活用しているという。システム構築は株式会社NTCがを担当し、月次レポートや運用管理までを支援している。

 テスコム電機は、理・美容および小型家電製品の開発・製造を手掛ける企業。新製品の企画・開発にあたって、ソーシャルメディア上で投稿されている顧客の声を取り入れてきたが、従来のソーシャルリスニングツールでは、分析結果のレポートや運用方法に課題があったという。また、中国や台湾などへ海外進出しており、国内だけでなく海外市場も視野に入れた商品企画・開発を行っていることから、多言語に対応できる仕組みを必要としていたとのこと。従来は、グループディスカッション、インターネットリサーチ、アンケートやハガキといった手段で顧客の声を収集していたものの、より効率がよく、精度の高い方法が求められていた。

 そこで同社は、複数の製品・サービスを比較した結果、高精度の検索機能や、多言語対応、包括的なソーシャルメディア運用管理が可能なことなどを評価し、Oracle Social Cloudを採用した。

 Oracle Social Cloudのソーシャルリスニング機能では、自然言語処理のひとつである潜在的意味解析機能を提供しており、収集したデータを統計的に分析して、キーワードの前後に良く使われている単語を判別することで、検索したいキーワードそのものだけでなく、文章との関連性を考慮したうえで検索結果を抽出できる。

 これによって、関連性の低い投稿内容を排除し、効率良く、調べたいソーシャル上の情報を収集してレポートを作成できたとのことで、キーワードで検索して、自社製品についてのコメントを収集・分析するのみならず、国内の県・地域別での情報収集や、ブランド別での他社比較なども実現した。

 また、ソーシャルリスニングだけでなく、ソーシャルマーケティングの機能も備えているため、ソーシャル上の声を収集・分析するだけでなく、将来的にはその結果を反映したソーシャルへの投稿も一元管理が可能。どのソーシャルメディア上で多く投稿されているかも把握できるようになった。これらにより、どの地域でどのブランドが好意的なのかを分析したり、中国市場でよく使われているソーシャルメディアを特定したり、といった使い方が可能になっている。

 なお、Oracle Social Cloudを活用したソーシャルメディア上の情報収集・分析を国内展開後、海外のソーシャルメディアへの展開も予定しているとのことだ。

石井 一志