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中央システム、サーバー機器の保守終了も視野に入れた「Windows Server 2003延命ソリューション」

 中央システム株式会社は2日、「Windows Server 2003 延命ソリューション」を提供すると発表した。7月に延長サポートが終了するWindows Server 2003を、大規模なシステム改修を行うことなく、サポート終了後も利用継続できるようにするという。

 Windows Server 2003については、2014年末時点で推定21万台のシステムが稼働しており、そのうち、2割強はサポート終了後もそのまま使い続けられると予想されている。実際に、中央システムがヒアリングした企業の中にも、利用を継続すると回答する企業が多くなったとのことで、それらの企業からはOSだけではなく、サーバーのメーカー保守終了に対する悩みも多くあったという。そこで同社では、OSに加えてサーバーなどのハードウェア機器の手当も包め、Windows Server 2003システムをトータルで延命できるソリューションを提供することにした。

 この「Windows Server 2003 延命ソリューション」では、ハードウェア(サーバー)とOSの延命を別々に行うのではなく、中央システムが一括して問題解決にあたる点が特徴。ハードウェアについては、1)保守延命サービス、2)P2V変換サービスを選択できる。

 1)は、サーバーなどのメーカー保守終了により、保守サポートを受けられなくなった場合、中央システムがメーカーに代わり「第三者保守」として、メーカーと同等のハードウェア保守を提供するもの。中央システムが当該機器の保守部品を調達し、ハードウェアの障害発生時には、オンサイトでパーツの交換を実施する。

 2)は、Windows Server 2003を最新のサーバーで稼働させるために、システムを物理環境から仮想環境へ変換するサービス。Windows Server 2003環境を、VMwareやHyper-Vの上で動作できるようにするとともに、サーバーの調達や仮想環境のインフラ構築も支援するという。

 一方でOSについては、3)ホワイトリストによる保護か、4)ブラックリストによる保護のいずれかを選択できる。

 3)では、対象サーバーに「McAfee Application Control」を適用した上で、動作させたいプログラムをホワイトリストに登録。ホワイトリストに登録されていないプログラムやサービスを実行できないようにすることで、ゼロデイ攻撃からもシステムを防御する。

 4)では、対象サーバーに「Trend Micro Deep Security as a Service」を適用し、トレンドマイクロのブラックリストに該当した攻撃があった場合に、システムを防御する。またOSの脆弱性が発見された場合は、仮想パッチを提供し、システムを攻撃リスクから守るとした。

 価格は、最小構成で30万円から。なお、ハードウェアの保守終了に対応するサービスと、OSの脆弱性への保護サービスは、別個に導入することも可能だ。

石井 一志