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アサヒグループが基幹システム刷新、独特な導入手法で「業務改善」も同時に

 株式会社インテックと東洋ビジネスエンジニアリング株式会社は12日、アサヒグループホールディングス株式会社(以下、アサヒグループ)の傘下にある食品・飲料関連会社の基幹系システムに「MCFrame XA 生産・販売・原価管理(以下、MCFrame XA)」を導入したと発表した。採用が決まっている5社のうち3社の導入が完了済みという。

 アサヒグループでは、グループ全体のIT戦略策定、投資、費用の予算を管理するほか、グループ各社のIT資産についても集中管理。グループ内のIT投資配分を最適化し、インフラ基盤、データ基盤、アプリケーションなどのシステム全般を一括管理することで、維持コストの低減と品質維持の実現をめざしている。

 中期経営計画に則り、2012年にグループ会社のインフラ基盤を共通化し、現在は2015年の稼働を目標に、基幹系システムのグループ統合・集約化を進めている。その共通アプリケーションとしてMCFrame XAを採用した。機能性、保守性の高さ、導入実績の豊富さが決め手になった。

「フィッティングアプローチ」という導入手法

 特筆すべきはその導入手法。インテック独自の「フィッティングアプローチ」という手法で、15カ月かかる予定だった1社あたりの導入期間を約5カ月に短縮したという。

 同手法は、MCFrame XAの標準機能を使用して業務することを前提に、標準機能に適合しない業務は「標準化されていない業務」と位置づけ、改善を促進するもの。システムの導入と同時に業務を再構築するため、業務自体の重複・無駄を省けるほか、プロジェクトの最初にテスト環境にてユーザーに触ってもらうことで、操作の習熟期間を短縮できるという。

 現在は、株式会社エルビー、ニッカウヰスキー株式会社、天野実業株式会社の3社に導入済み。2014年内に和光堂株式会社、2016年にはアサヒフードアンドヘルスケア株式会社への導入を完了する予定。

川島 弘之