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米Google、Chromebookに新料金プラン、シングルサインオン・仮想化対応も発表

企業での利用をさらに推進

 米Googleは8日、Chromebookを企業が利用しやすくなる新料金プランと複数の新機能を発表した。年額50ドルの料金プラン、シングルサインオン、マルチログイン、無線ネットワークの証明書管理、仮想化や高度なグラフィックステクノロジーへの対応などが含まれる。これらはまず米国とカナダで提供開始され、その後、他の地域にも提供される見込みだ。

 これまで企業がChromebookを利用する場合、端末当たり150ドルを一括で支払い、端末のサポート期限まで利用できる仕組みだった。これに対して今回発表した新料金プランでは、端末当たり年間50ドルとした。これに加え、ライセンスポータビリティもサポートするため、Chromebookを従業員が紛失したり、新端末を導入した場合、保有ライセンスを新端末に移行可能だ。多くの企業では3年周期で端末入れ替えを検討するとされているため、3年分の総額は変わらないかもしれないが、さらに柔軟な運用が可能になるといえる。

 さらに企業では重要ないくつもの新機能が発表された。

 顧客から要望の大きかった機能の1つがシングルサインオンで、今回サポートされた。標準規格SAMLに対応。これによりほとんどのメジャーなアイデンティティプロバイダー、CA SiteMinder、Microsoft AD FS、Okta、Ping Identity、SecureAuth、SimpleSAMLphpに対応する。さらに、個人アカウントとビジネスアカウントを素早く切り替えることができるマルチログインにも対応した。

 また、無線ネットワークの証明書管理を管理者が簡単に行えるようにした。802.1X EAP-TLSやTLS相互認証に対応。IT管理者は管理コンソール事前に暗号化ネットワークを設定することで、証明書管理エクステンションをプッシュし、特定のウェブサイトやネットワークで必要な証明書を用意できる。

 管理コンソールも改良され、IT管理者がブックマークリストや設定を、モバイル端末を含む全プラットフォームにプッシュ可能となった。

 さらに、仮想化技術への対応も改良した。

 特にCitrixについては、Chromebookに最適化された「Citrix Receiver」を公開。Googleクラウドプリントをシームレスに統合し、ローカルと仮想化アプリケーション間でのカット&ペースト、オーディオビデオ再生、ライセンスやアプリケーション利用状況監視、エンドツーエンドSSL接続からの保護機能などを改良した。

 さらにVMwareとNVIDIAとの提携により、3Dモデリングやシミュレーションアプリケーションなど、従来なら高機能なハードウェアを必要としたアプリケーションでも、Chromebook上で仮想化技術を用いて利用できるようになった。

 これらの新機能については、10月29日にGoogleのChrome for Workプロダクトチームが「Hangout on Air」にて詳細に説明するとしている。

青木 大我 taiga@scientist.com