ニュース

急ブレーキ多発地点、3万台の車両走行データから可視化――富士通

道路改善や安全運転指導向けにサービス提供

 富士通株式会社は30日、全国の自治体・道路利用団体向けの急ブレーキ多発地点情報提供サービスを開始した。全国3万台の商用車走行データ(プローブデータ)を道路改善や安全運転指導に活用できる。

 トラックなどの貨物商用車に搭載された全国約3万台のデジタルタコグラフから1秒間隔で集められたデータを基に、ドライバーが1秒間に時速10km以上の減速を行った地点(以下、急ブレーキ多発地点)を集計した結果を、一覧表データや地図、現地写真などの形式で提供する。データは曜日別、時間帯別、地点別で集計されるため、何曜日に、どの地点で特に注意して運転すべきかが分かるという。

急ブレーキ多発地点 曜日別一覧

 「付加情報情報提供サービス」として、急ブレーキ多発地点に視覚的にわかりやすいマークを付けたA4サイズの地図をPDF化してオンライン提供する。さらに「情報加工サービス」として、急ブレーキ多発地点をマッピングしたA0サイズのポスター型道路地図も提供。これには急ブレーキ発生頻度の高い上位15地点の詳細道路地図が掲載され、急ブレーキ発生頻度の高い曜日と時間帯、進行方向も記載される。

付加情報提供 県別地図抜粋
同 現地写真・詳細地図抜粋
A0ポスター 多発地点マップ抜粋

 昨今、活用が進み始めているプローブデータを活用したサービス。自治体などの道路管理者による道路改善や、道路利用団体の安全指導や教育などに役立てる考え。先行して千葉県トラック協会、埼玉県トラック協会、神奈川県トラック協会、茨城県トラック協会、富山県トラック協会に導入され、安全運転指導に活用されている。

 価格は、標準の情報提供サービスが22万4000円(税別)から。付加情報提供サービスと情報加工サービスが地点数・範囲により個別見積もり。

川島 弘之