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クライム、VMware vSphere向けの共有ストレージ高速化ソフトを販売

 株式会社クライムは16日、米Infinio Systemsが開発した、VMware vSphereの共有ストレージを高速化するソフト「Infinio Accelerator」を、同日より販売開始すると発表した。

 Infinio Acceleratorは、VMware vSphere環境におけるNASハードウェアのパフォーマンスを改善するソフト。30分以内で、サービスを停止させることなくインストールできるほか、VDIを含む、データストアに関連するすべての仮想マシン(VM)とアプリケーションを高速化可能なことから、SSDなどのフラッシュメモリを追加するといったハードウェアの追加をすることなく、既存のNASハードウェアを使い続けられるとのこと。

 具体的には、高速化用仮想アプライアンスを各vSphereホスト上に配置し、この仮想アプライアンス(2 vCPUと8GBメモリを使用)が、NFSデータストア(NAS)との通信時にキャッシュを作成して高速化を行う仕組み。vSphereホストとNASの間に作成される論理的なキャッシュとなっており、各vSphereホスト間でデータを共有して重複排除を行うため、VDI環境などでも効率的なキャッシュを実現するとした。

 また、2014年第4四半期にリリースされる予定の次期バージョンでは、ファイバチャネル(FC)、iSCSI、FCoEといったSAN環境に対応。さらに、毎週のデータストアのパフォーマンス表示と、アプリケーションごとのストレージパフォーマンスを分単位でドリルダウンする機能が追加されるため、ストレージの負荷の原因となっているレイテンシのピーク(スパイク)を特定し、Infinio Acceleratorのキャッシングを効率的に実現するための構成を、より詳細に決定できる。

 価格はオープン。市場想定価格はCPUあたり年間9万8000円(税別)からとなる。

石井 一志