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OpenStackを統合したSolaris 11.2が提供開始

 米Oracleは7月31日(米国時間)、UNIX OSの新版「Oracle Solaris 11.2」を提供開始したと発表した。クラウド環境を視野に入れ、OpenStackを取り込んでいるのが最大の特徴。日本国内でも、提供ならびにサポートが開始されている。

 Solarisの最新版である11.2では、従来提供してきた機能はそのままに、クラウド基盤であるOpenStackを統合。エンタープライズクラウドへの移行をシンプルかつ迅速に行えるように設計されているとのことで、「Unified Archive」テンプレートと、Solarisに統合されたOpenStackディストリビューションを使用すれば、わずか10分間でクラウドを稼働させることが可能という。

 また、コンプライアンスレポート機能と問題解決のためのシンプルな指示機能を内蔵しており、コンプライアンスのための経費を大幅に削減できるとのこと。さらに、カーネルのパッチレベルで差異化されるゾーンをサポートすることで、仮想化の柔軟性を向上させた。

 また、高可用性やディザスタリカバリなどの機能を備える「Oracle Solaris Cluster 4.2」も同時に公開された。Solaris 11.2の機能と緊密に統合されており、停電や障害からのマルチサイト/マルチティアの復旧を実現。計画外ダウンタイムの大幅な削減とサービス可用性の最大化に貢献するとのことだ。

 なおSolaris Cluster 4.2には、「JD Edwards Enterprise One」向けの新規モジュール、「Oracle GoldenGate」、「Oracle Database 12c」の新規オプション「Oracle Multitenant」、「Oracle Business Intelligence Enterprise Edition」向けのアップデートサポートなど、30以上の一般的なアプリケーションスイート向けの高可用性サポートが組み込まれている。

石井 一志