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日立Sol、コンテンツ関連製品を「活文」に一本化、全12製品を展開

コンセプト統一で提案力の向上へ

 株式会社日立ソリューションズは30日、コンテンツマネジメント製品「活文」シリーズのコンセプトと製品体系を一新し、ビジネスコンテンツをセキュアな環境で自在に活用するソリューションを提供すると発表した。また、新「活文」シリーズの中核となる製品として、企業間のコラボレーションをグローバルに支援する情報共有基盤「活文Managed Information Exchange」(以下、活文MIE)を9月1日から、プロジェクトメンバーの自由なコミュニケーションをリアルタイムに実現する「活文 Team Idea Sharing」(以下、活文TIS)を8月1日から、それぞれ販売開始する。

日立ソリューションズ 専務執行役員の石井清氏

 これまで日立ソリューションズでは、「活文」シリーズとしてドキュメント統制システム「活文 NAVIstaff」や電子帳票システム「活文 ReportMission」、大容量高速転送サービス「活文 デジ活ワイド」などを提供する一方で、コンテンツ運用支援ソリューション「MEANS」、ドキュメントワークソリューション「ラビニティOne」など、各ブランドごとにビジネスコンテンツの個別の課題を解決する商品群をラインアップしていた。

 日立ソリューションズ 専務執行役員の石井清氏は、「当社では、今までビジネスコンテンツに関する課題に対し、顧客ニーズに合わせて個別に製品を開発・提供してきた。今回、これらのビジネスコンテンツ関連製品群を『活文』シリーズに統合するとともに、『活文』のコンセプトを一新し、企業の競争力強化やグローバル化、ワークスタイル改革といった経営課題を解決するためのソリューションを提供していく」と、「活文」シリーズを刷新する狙いを説明する。

 具体的には、「活文」シリーズのコンセプトを「ビジネスコンテンツを自在に生かし、お客さまのビジネスイノベーションに貢献します」に一新。製品体系も再編し、ビジネスコンテンツとコミュニケーションを一元管理するコラボレーション基盤から、コンテンツの管理、セキュアな環境など、コンテンツを自在に活用して、企業の経営課題や価値共創をトータルに支援するソリューションを提供していく。

「活文」の新ブランドコンセプト
新「活文」シリーズの製品ラインアップ
日立ソリューションズ プラットフォームソリューション事業本部 プロダクトソリューション事業部 副事業部長の石原繁樹氏

 日立ソリューションズ プラットフォームソリューション事業本部 プロダクトソリューション事業部 副事業部長の石原繁樹氏は、新「活文」の製品体系について、「新たなコンセプトに基づき、これまで現場の課題にピンポイントで対応していたさまざまなビジネスコンテンツ関連製品群を『活文』シリーズに集約するとともに、チーム共有を促進する新製品『活文TIS』を加え、全12製品をラインアップする。そして、新『活文』シリーズの中核を担うコラボレーション基盤として『活文MIE』をリリースする」と説明。「『活文』シリーズの一新を機に、企業の経営課題を解決するハイブリッドインテグレーションを積極展開し、コンテンツマネジメント事業のさらなる拡大を図っていく。2013年度約80億円であった事業規模を、2016年度には150億円規模にまで引き上げたい」と、今後の事業拡大に意欲を見せた。

「活文Managed Information Exchange」のデモ画面

 新「活文」シリーズの中核となる新製品「活文MIE」は、場所や時間に依存しないセキュアな企業間のコミュニケーションを実現する情報共有基盤。「主な機能として、社内ユーザーと社外ユーザーのコミュニケーションを同一システム内で時系列に一元管理することが可能で、コミュニケーション中に発生したコンテンツの版も管理できる。また、組織やプロジェクト単位でアクセス権をきめ細かく設定することができる。閲覧可能な期間や印刷制御も設定でき、外部に送ったコンテンツの閲覧権限を失効することも可能だ。さらに、大容量コンテンツをインターネット回線で海外へ高速転送できる機能も備えている」(日立ソリューションズ プロダクトマーケティング本部 マーケティング推進部 主任技師の松本匡孝氏)という。

 これにより、「組織の壁によるコミュケーション不足や情報共有の漏れ」、「増え続けるコンテンツの管理」、「国境の壁によるデータ転送の手間」、「情報漏えいの不安」など、さまざまな障壁を解消し、効率的な共創作業を実現するワークスペースを提供する。また、すでに社内コラボレーションのために導入済みの「Microsoft SharePoint」など、他社システムとの連携も可能となっている。

日立ソリューションズ プロダクトマーケティング本部 マーケティング推進部 主任技師の松本匡孝氏
「活文Managed Information Exchange」の製品イメージ

 「活文」シリーズの新ラインアップとなる「活文TIS」は、企業内でのコミュニケーションをリアルタイムに行うソフトウェア。メンバーのタブレット端末に図を読み込んだり、書き込んだ情報をその場で共有できる機能を備えており、画面に手書きで書き込むことで、細かいニュアンスまで伝えることができる。また、専用アプリケーションに書き込んだ情報を、サーバーやクラウドを利用することなく、リアルタイムに共有することが可能。さらに、AXサイズ相当の大きな設計図面やCAD図面、Office文書、PDF、テキストデータ、画像などを読み込むことができ、これらのコンテンツを拡大や縮小することで、デザインや仕様の詳細を確認しながらコミュニケーションをとることが可能となる。

 なお、今回の「活文」シリーズ一新にともない、2015年4月以降、一部製品の名称を変更する予定。新名称は、「活文 File Server Optimizer」(現:MEANS)、「活文 Document Rights Manager」(現:活文 NAVIstaff)、「活文 PDF Converter」(現:活文 PDFstaff)、「活文 XVL Signer 活文 デジ活ガード」(活文 デジ活ガード)、「活文 Report Manager」(現:活文 ReportMission)、「活文 Contents Lifecycle Manager」(ラビニティ One)、「活文 Accelerated File Transfer」(活文 デジ活ワイド)となる。

唐沢 正和