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ビッグデータ市場は年率35%以上で成長、2017年には1016億円に~IDC Japan予測

ビジネスアナリティクス市場およびビッグデータ市場予測、2012年~2017年(出典:IDC Japan)

 IDC Japan株式会社は23日、国内のビジネスアナリティクス(以下、BA)市場と、そこに含まれるビッグデータ市場の比較を行い、2013年~2017年の両市場の予測を発表した。それによると、2017年の国内BA市場は1兆1400億円。そのうち、ビッグデータ市場が占める割合は年々増大し、2012年の2.3%から、2017年には8.9%になると予測している。

 IDC Japanでは、BA市場を、データのサイズや種類に依存することなく、広範な分析・解析を行うIT市場全般と定義している。その中に含まれるビッグデータ市場は、各社によって定義がまちまちなのが現状だが、同社は、扱うデータサイズが100TB以上、ストリーミングデータを利用していること、年率60%以上の成長率で生成されるデータであること、といったいずれかの条件を満たしたアナリティクス市場を、ビッグデータ市場と定義しているという。

 同社によれば、2012年の国内BA市場は8900億円で、2017年までは年間平均成長率(CAGR)5.2%で成長し、同年には1兆1400億円に達すると予測。一方、国内ビッグデータ市場は、2012年の207億円からCAGR37.5%で成長し、2017年には1016億円に達する見込みという。

 IDC Japanはこの調査結果から、国内のビッグデータ市場はアナリティクス技術の進展とともに急速に成長するとみており、同社 サーバー リサーチマネージャーの林一彦氏は、「両市場はともに、データの規模および種類の差を除けば、市場特性は類似している。ITベンダーは、ユーザー企業がビッグデータに対して関心を持ち始めている今こそ、企業が持っているデータをビジネスに対し有効に利用する提案や施策を行い、アナリティクスニーズの吸い上げを積極的に図るべき」とコメントしている。

石井 一志