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京阪百貨店、データベース基盤にOracle Database Applianceを採用

 日本オラクル株式会社と株式会社アシストは15日、株式会社京阪百貨店が、データベース基盤として日本オラクルのエンジニアドシステム「Oracle Database Appliance」を採用したと発表した。2013年10月より稼働開始している。

 京阪百貨店では、2006年にギフト商品の対面受注システムを導入し、ギフト商品の受注時に約170台の端末が利用している。ただし、ここで受注したギフト商品は一定のタイミングで配送されるため、対面受注処理とギフト配送の伝票出力処理が重なり、システムの成長と相まって、伝票出力処理が対面受注処理に影響をおよぼすことがあった。

 しかし、このシステムで利用しているOracle Database Standard Editionでは、対面受注処理に影響をおよぼしているという問題を、ユーザーがデータベース層で正確に把握するすべがなく、またシステム状況の把握も困難だったという。

 あわせて、四半期ごとにギフト受発注データに実施される繁忙期の夜間バッチ処理は、データ増加に伴って5~6時間を要するようになったため、翌日の開店までにバッチ処理が終了しないリスクも抱えていた。

 そこで同社は、システムのハードウェア更改のタイミングで、Oracle Database Applianceをデータベース基盤に採用した。採用にあたっては、この製品に含まれる「Oracle Enterprise Manager Diagnostics Pack」と「Oracle Enterprise Manager Tuning Pack」を利用することで、Oracle Database内部の稼働状況が可視化され、システムの信頼性が向上するほか、ギフト単品マスター管理、共通カードシステムなどのデータベース統合により、コスト効果を得られるとの判断があったという。

 実際のシステム導入後は、5~6時間かかっていた夜間バッチ処理が1時間に短縮されたとともに、伝票出力処理が対面受注端末の処理に影響をおよぼすこともなくなったとのこと。

 現在は、データベース基盤としてギフト単品マスター管理、共通カード・システムなどの、複数のデータベースの統合プロジェクトが進行しており、さらにその次の段階では、顧客システムのデータベース統合も視野に計画を策定しているとした。

石井 一志