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AWS、ストリーミングデータをリアルタイム処理する「Amazon Kinesis」を正式提供

 米Amazon Web Services(AWS)は17日(米国時間)、ストリーミングデータをリアルタイム処理するためのサービス「Amazon Kinesis」について、一般提供を開始したと発表した。従来は限定的なプレビュー版として提供されていたが、今回より誰でも利用可能になっている。

 「Amazon Kinesis」は、大量のストリーミングデータをリアルタイムで処理するためのサービス。これを利用すると、多数のソースから送られてくる1時間あたり数TBのデータを保存・処理できるため、Webサイトのクリックストリーム、マーケティングや財務に関連するトランザクション、ソーシャルメディアからのフィード、ログや計測データ、位置情報の追跡機能を用いたイベントなど、リアルタイムデータを処理するアプリケーションを簡単に構築できるという。

 ユーザーはこうしたアプリケーションを用いて、リアルタイムのタイムダッシュボード機能を強化したり、アラートを作成したりすることで、価格や広告戦略の変更といった、ビジネスにおける意思決定をリアルタイムに進められるようになるとのこと。また、Amazon S3、Amazon Elastic Map Reduce(EMR)、Amazon Redshiftなど、ほかのサービスにデータを送信することも可能とした。

 またクライアントライブラリは負荷分散、コーディネート、耐障害性の確保を簡素化してくれるので、開発者はAWS Auto Scalingを利用し、弾力性のある高パフォーマンスなAmazon EC2の処理クラスタを容易に作成できるとのこと。さらに、サードパーティー製品も組み込めるため、開発者はポピュラーなオープンソース製品をはじめ、自由にデータ処理方法を選べるとしている。

 なおAmazon Kinesisは現在、米国西リージョン(バージニア北部)で利用可能。今後数カ月以内に、ほかのリージョンにも拡大する予定だ。

石井 一志