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日立ソリューションズ、BusinessObjectsと日立のBI基盤を組み合わせたビッグデータ可視化ソリューション

ソリューションのイメージ

 株式会社日立ソリューションズは28日、ビジネスインテリジェンス(BI)環境を実現する「SAP BusinessObjects導入サービス」が、10月30日に発売される、日立の高速データアクセス基盤「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム」の新版に対応すると発表した。日立ソリューションズでは、この基盤とBIツール「SAP BusinessObjects BI solutions」を組み合わせ、ビッグデータを短時間で分析し可視化するソリューションを2014年1月6日から提供開始する。

 「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム」は、大なデータから高速にデータを抽出するBI製品、非順序型実行原理を採用することにより、従来の日立製データベースと比べて約100倍の検索性能を実現しているのが特徴だ。

 これを用いると、従来は必要だったデータマートを削減できるため、データ発生から分析までの時間が大幅に短縮されるほか、企業のシステム導入コストを低減可能な点もメリット。日立ソリューションズは、この基盤とSAP BusinessObjects BI solutionsを組み合わせ、各種業種・業態の企業が保有するビッグデータを、即座に分析して見やすい形で表示し、意思決定を支援するソリューションをサービスメニューに加えた。

 例えば大規模小売業に適用すると、従来は一定の集計単位でしか実現できなかった商品の売れ行き分析をSKU単位で日次に分析したり、会員の購買動向を個人単位に分析するOne to Oneマーケティングのために利用したりできるという。これにより、離反顧客の分析、クレーム分析、SNS分析など、新しい視点のデータを掛け合わせた仮説検証を繰り返して、新たな価値の創造につなげられるとのこと。

 このほか、交通機関において、乗降データと、周辺商圏の動態分析、故障統計分析による保守期間の最適化に活用することや、医薬業界で臨床データ分析、電子カルテと連動した検査データ分析を行い高度医療に活用する、といった利用法が想定されている。

 なお日立ソリューションズは、今後、さらにBIやBA(Business Analysis)分野に注力し、2015年度には、ビッグデータ関連事業の売上高100億円を目指す。

石井 一志