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パロアルト、サンドボックス技術「WildFire」でAndroidマルウェアを検知可能に

 パロアルトネットワークス合同会社(以下、パロアルト)は11日、クラウドベースのマルウェア防御サービス「WildFire」がAndroidに対応したと発表した。未知のAndroidマルウェアの検出と防御が可能となる。

 WildFireは、次世代ファイアウォール(NGFW)「PAシリーズ」のユーザーに提供されるサンドボックス技術。このマルウェア分析サンドボックスがAndroidアプリのAPKファイルを分析することで、Androidを標的としたマルウェアの脅威検知が可能となった。ファイルがマルウェアと判断されると、新たに検出されたマルウェアとその亜種からユーザーを守るためのシグネチャが自動生成される。

 WildFireでは現在、主要なAndroidマーケットプレイスを対象にアプリの分析を行っており、すでに30万種以上のAndroidマルウェアを捕捉しているという。

 また、モバイルワークや在宅勤務などの業務スタイルでも職場と同じNGFWのセキュリティポリシーでの保護を実現する「GlobalProtect」が、AndroidとiOSに対応した。GlobalProtectは端末からの通信をすべてNGFWへVPN接続させる技術で、アプリ、ユーザー、コンテンツやデバイスに基づいた一貫したセキュリティポリシーを社内・社外のユーザーに適用可能とする。AndroidとiOSに対応したことで、スマートデバイス向けアプリ通信の可視化・制御、脆弱性攻撃やマルウェアといった脅威からの防御が実現する。

 提供開始は9月11日より。WildFireの価格については、パロアルトネットワークス製品販売パートナーに問い合わせするようにとする。スマートデバイス向けのGlobalProtectはApp StoreとGoogle Playから無料でダウンロードできる。

 2012年に1000%以上も増化したといわれるモバイル端末向けマルウェア。その傾向は2013年も継続し、今後は手口の高度化も進むと指摘されている。オープンな開発環境とユーザー数の多いAndroid端末は、モバイル広告ネットワークを悪用した「BadNews」マルウェアによって照明されたように、サイバー犯罪者の格好の標的となっている。

川島 弘之