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TIS、Zabbixをハイブリッドクラウド環境向けに拡張する「HyClops for Zabbix」

 TIS株式会社は12日、ラトビアZabbix SIAが開発しているオープンソースの統合監視ツール「Zabbix」において、ハイブリッドクラウド環境向け拡張ツール「HyClops for Zabbix」をオープンソースとして公開した。

 HyClops for Zabbixは、HyClops for Zabbixは、オリジナルのZabbixに追加導入することで、Amazon Web Services(AWS)のクラウド環境、およびVMware vSphereを利用した仮想環境の監視を自動化できるアドオン。これを利用することにより、これまで多くの時間がかかっていた、ハイブリッドクラウド環境の複雑な監視設定作業が大幅に削減されるため、運用コスト削減につなげられるという。

 具体的には、Amazon EC2インスタンスおよびVMware仮想マシンの自動取得、Zabbix監視対象ホストの自動登録や、リソース割り当て情報、インターフェイス情報、ホスト名情報といった最新の仮想マシン情報をZabbixへ自動反映できる。

 また、AWS APIやvSphere APIを用いて、Zabbixエージェントレスで仮想マシン情報の自動監視に対応。Zabbix Webダッシュボード上で各環境のインスタンス情報を一覧表示したり、インスタンスの起動/停止/再起動処理を実施したりできるような拡張も行われた。

 なお今後は、複数のパブリッククラウド環境や、パブリッククラウドとプライベートクラウドのハイブリッド環境を利用するマルチクラウド化に対応すべく、サポートする環境を増やすほか、機能の充実も図っていく予定。さらに、HyClops for Zabbixで活用している技術情報は開発元のZabbix SIAにもフィードバックし、Zabbixの発展に寄与するとしている。

石井 一志