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ニュータニックス、仮想環境向けアプライアンスのラインアップを拡充

小規模向けの「NX-1000」と大容量型の「NX-6000」を提供

 米Nutanixの日本法人であるニュータニックス合同会社は27日、同社の統合プラットフォーム「Virtual Computing Platform(旧名称:Nutanix Complete Cluster)」のラインアップに、「NX-1000シリーズ」「NX-6000シリーズ」を追加すると発表した。

 Virtual Computing Platformは、サーバー(コンピュート)機能とストレージを一体化したアプライアンス製品。主にサーバー仮想化やVDI(仮想デスクトップ環境)、Hadoopなどのプラットフォームとして利用されている。

 実際の製品は、x86のCPU、メモリ、ストレージなどの機能を持つノードを最小単位としており、このノードを並列に並べてクラスタ化することで、コンピュートリソースと容量を容易にスケールアウトできるのがVirtual Computing Platformの最大の特徴である。またストレージを内包していることから、高価なSANやNASといったネットワークストレージを利用する必要がなく、システム全体でのコストを削減できるという。

 従来は、エンタープライズ向けに最初の製品である「NX-2000シリーズ」と最新世代の「NX-3000シリーズ」を提供してきたが、今回は小規模向けのNX-1000シリーズと、ストレージ容量を大容量化したNX-6000シリーズを新たにラインアップした。

 このうちNX-1000シリーズは、中小企業や大企業の支店・ブランチオフィスなどでの利用を想定した、小規模向けの製品。ただし小規模向けではあっても、ソフトウェアベースのストレージ制御技術やフラッシュメモリを利用したデータの階層化、パフォーマンスを犠牲にしないデータ圧縮といった機能をはじめ、これまでニュータニックスが提供してきた機能はすべて提供するという。

 同社では、ローカルアプリケーションや仮想デスクトップの導入、ファイルや印刷サービス、DHCPやDNSサービス、WAN最適化のためのコントローラ、セキュリティの仮想アプライアンスなど、企業の拠点に必要なサービスをすべて単一のプラットフォームで提供できるため、ほかの手法に比べ、必要なスペースや消費電力を最大で80%削減可能としている。

 価格は、1ブロック(4ノード)で1000万円から。

 一方のNX-6000シリーズは、内蔵するHDD容量を従来製品よりも約3倍に増加させた製品。これにより、SQLデータベースやHadoopによるデータ分析、大規模VDIの展開など、多くのストレージ容量を必要とするアプリケーションにも対応するとした。

 こちらの価格は、1ブロック(2ノード)で1980万円から。

 ニュータニックスはこの製品ラインアップ増強によって、より多くのニーズに対応していきたい考えである。

石井 一志