ニュース

インフォテクノスとT4C、「Rosic 人材マネジメントシステム」2013年事業戦略を発表

 インフォテクノスコンサルティング株式会社(以下、ITC)と株式会社T4Cは2月19日、「Rosic(ロシック)人材マネジメントシステム」について、2012年の販売概況と2013年の製品・販売戦略について発表した。

 「Rosic 人材マネジメントシステム」は、タレントマネジメントだけにとどまらない総合的な人材マネジメントのためのシステム。「人材マネジメントにITを活用する」ことを目指して、2002年に開発された。発売以来、様々な情報を一元管理できる人材データベースとしての質を向上させながら、組織分析・編成システム、組織情報管理システム、人材データ分析システム、要員管理・分析システム、人事業務ワークフロー(目標管理・人事考課)など、企業の人材マネジメントに求められる機能を順次拡張している。

ITC 代表取締役社長の勝又愛仁氏
「Rosic 人材マネジメントシステム」2012年度 新規ユーザー企業の管理人数

 ITC 代表取締役社長の勝又愛仁氏は、「2012年はタレントマネジメントシステムへの注目度が高まり、Webサイトからの当社への問い合わせが3倍に増加した。そして、『Rosic 人材マネジメントシステム』において、21社の新規ユーザーを獲得することができた。その中で、今後、同システムに求められる3つのポイントが見えてきた。それは、未来の人材情報を管理・登録して将来像を可視化すること、人材情報を定量的な情報として扱えるようにすること、人材データをマネジメントだけでなく経営にも提供していくことの3点だ。これらの取り組みにより、人事ツールにとどまらず、人材の情報を必要とする、あらゆるユーザーのニーズに応えられるツールとして進化させていく」との考えを示した。

ITC セールス・マーケティング事業部長の大島由起子氏
「Rosic 人材マネジメントシステム」2012年度 新規製造業内訳

 続いて、ITC セールス・マーケティング事業部長の大島由起子氏が、「Rosic 人材マネジメントシステム」の2012年の販売概況について説明。「2012年は新規ユーザー21社がシステム活用を開始したが、そのうち1000人を超える企業16社を占め、全体の7割を超える比率となった。業種別では、製造業が15社と7割を超え、そのうち4社が海外人材管理を視野に入れての導入だった。この結果、現在の総ユーザー企業数は51社となり、業種別の比率は従来まで中心だったサービス業(37%)と、昨年急増した製造業(39%)がほぼ拮抗する状況になった」と述べた。

 なお、2012年7月にリリースした「人件費分析・シミュレーションモジュール」についても、「すでに4社が導入し、現在3社と商談を行っている」(大島氏)と、販売は好調に推移しているという。

 2013年の展望としては、タレントマネジメントも含めた総合的な人材マネジメントシステムに、「Rosic 人材マネジメントシステム」を生かしたいという商談が増えると予測。「今後は、人事・給与システムだけでなく、『タレントマネジメントシステム』とも競合してくる」(大島氏)と見ている。

T4C 取締役の日比野圭介氏
「ERPコネクター」の概要

 また、既存の人事・給与システム/ERPをベースに、「Rosic 人材マネジメントシステム」を連携する形で導入するケースも増加すると見込んでおり、この動きに対応するため、新たに「ERPコネクター」をリリースする予定。「Rosic 人材マネジメントシステム」の総販売代理店を担うT4C 取締役の日比野圭介氏は、「『ERPコネクター』を活用することで、システム間をスムーズに連携することが可能となり、導入作業の工数、コスト、リスクを最小化することができる。これを機に、人事・給与システム/ERPとの連携を検討している企業へのアプローチを強めていく」と意欲を見せている。

 さらに、2013年は、本部人事だけでなく事業部単位での導入検討が進むと見ており、「人事部門のみならず、情報システム部門へのリーチも強化し、情報システム部門向けにセミナーを開催するなど、積極的に認知度向上策を展開していく」(日比野氏)考えだ。

 このほか、「Rosic 人材マネジメントシステム」の機能強化も計画しており、人材データの戦略的活用を支援するため、「人員・人件費シミュレーション機能」を強化するという。また、海外人材管理ニーズの高まりを受けて、「マルチリンガル対応」を実施する予定。

 これらの施策により、2013年は「Rosic 人材マネジメントシステム」の総ユーザー数を90社へと拡大することを目指す。

(唐沢 正和)