日本HP、無停止型サーバーの新エントリーモデル「NonStop NS2100」

中堅やクラウドのミッションクリティカル領域を狙う


エンタープライズインフラストラクチャー事業統括 ビジネスクリティカルシステム事業本部長の手島主税氏

 日本HPは27日、無停止型サーバーソリューション「HP Integrity NonStopサーバー」のラインアップを拡充し、新たなエントリーモデル「NS2100」を発売した。従来の高可用性・高信頼性はそのままにコストパフォーマンスを向上したのが特長となる。価格は1074万1500円から。

 製品背景としてエンタープライズインフラストラクチャー事業統括 ビジネスクリティカルシステム事業本部長の手島主税氏は「NonStopサーバーはミッションクリティカル領域にて、受発注や決済システムなどの金融サービス、通信、製造、流通業を中心に導入されてきた。しかしながら昨今では、大手企業だけでなく中堅企業においても、システムを24時間停止できないミッションクリティカルな業務領域は拡大しており、よりコストパフォーマンスの高い製品が求められるようになっていた」と語る。

ポートフォリオを拡充して市場カバーエリアを広げるNS2100の適用分や

 NS2100はそうしたニーズに対応する。「新価格帯(コストパフォーマンス)」「高信頼性はそのまま」「最新のIT環境を利用可能」の3点が主な特長。具体的に、Itanium 9300番台を搭載し、最大搭載メモリ32GB、最大4プロセッサなど従来のエントリーモデル「NS2200」と同等の性能を備えながらも、コア数をシングルコアとすることで、ライセンス価格を従来の約半分にまで抑えた。

「新価格帯(コストパフォーマンス)」「高信頼性はそのまま」「最新のIT環境を利用可能」の3点が主な特長システム概要

 一方で、中核となる技術として超並列・無停止を実現する「NonStop OS」、すべてのI/O処理、プロセス処理を高速・低遅延・低負荷で実行する「ServerNet」、OSと完全に融合OSの一部として動作する「NonStop SQL」といった上位版のアーキテクチャをそのまま継承しており、エントリーモデルでありながら高信頼性・高可用性を実現している。

中核となる技術を継承

 1974年のTANDEM社設立からはじまり、38年間の歴史と実績を持つNonStopサーバー。そのビジネスは堅調で、2012年ワールドワイドでは第2四半期に前年同期比86%増(出荷金額ベース)の成長を遂げた。国内でも昨対4倍以上に伸長したという。

 今回の新製品では、前述したように中堅企業におけるミッションクリティカル領域を狙うとともに、ミッションクリティカルシステムのクラウド化、ミッションクリティカルデータベース市場、ミッドレンジサーバー市場でのシェア拡大を狙う考えだ。

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