Oracle、ユーザーの生産性向上を支援する機能を搭載した「JD Edwards EnterpriseOne」新版


 米Oracleは6日(日本時間)、ERPアプリケーション「JD Edwards EnterpriseOne」の新版「同 9.1」を発表した。業界に特化した新機能や、より個々人にあわせたユーザー画面・操作性などを提供するという。

 JD Edwards EnterpriseOneは、主に中堅企業を対象としたERPパッケージ。今回の新版では、まずユーザー操作画面において、予測による自動提案検索とクエリー検索がブラッシュアップされたほか、対応データにカーソルをあわせるだけで詳細説明/データを浮き上がらせるホバー機能によって、現在のページから移動することなく、関連項目を表示させられるとした。また、個人が画面やコンテンツを変更できるパーソナライズ機能、スマートフォン対応などにより、生産性向上に貢献できるとのこと。

 加えて、ERP機能を拡充するレポート機能「JD Edwards EnterpriseOne One View Reporting」により、エンドユーザーはビジネスの洞察を迅速に入手可能になった。事前定義された178のレポートが利用できる。

 特定業界向けの機能としては、ライフサイエンス分野を対象とした、電子記録/電子署名(EBR)と機器履歴簿(DHR)管理の両機能を搭載し、FDA(米食品医薬品局)が認証する製造プロセスに対応。また、食品飲料、農業関連産業、不動産、プロフェッショナルサービス業界に特化した新しい機能とビジネスプロセスにより、コンプライアンス要件の順守、ビジネスの生産性向上を支援するとのこと。

 このほか、製造プロセス全体を可視化して需要を追跡できる新しいプロジェクト・マニュファクチャリング機能、個別ロットおよびシリアル番号レベルでの原産地追跡機能なども備えている。

 なお今回の新版は、標準メンテナンスの一部として、2000年9月に提供開始された旧バージョン「Xe」以降のリリースのJD Edwards EnterpriseOneからのアップグレード、および「JD Edwards World A7.3」以降からの移行に対応する。

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(石井 一志)
2012/4/6 11:51