SAPジャパン、BIツール「Crystal Reports」を富士通の法人向けPCにバンドル


 SAPジャパン株式会社は25日、自社のBI(ビジネスインテリジェンス)製品に関するOEM契約を富士通と締結したと発表した。この契約に基づき、富士通の法人向けノートPCへBIツールの試用版が搭載される。なお、PCへのバンドル用に製品ライセンスをOEM提供するのは、SAPにとって世界で初めてという。

 具体的には、富士通の法人向けPC「LIFEBOOK」「ESPRIMO」の全シリーズにおいて、富士通PC向けにカスタマイズされたSAPのBIツール「SAP Crystal Reports」の試用版をプリインストールして出荷する。SAP Crystal Reportsでは、ExcelやSalesForce、ODBC、SOAP、SAP ERPなどの多くのデータソースに直接接続するAPIが標準搭載されており、データソースから引き出した情報をもとに、GUIを使って簡単にレポートを作成できる。

 両シリーズの法人ユーザーは、こうしたSAP Crystal Reportsの全機能を、30日間の試用期間中は無償で、その後は正規版にアップグレードすることで、続けて利用可能。アップグレードについては、SAP Crystal Reportsから専用のサイトにアクセスし、容易に申し込めるほか、価格も通常より20%安価に提供されるとしている。

 なお、富士通のPCに搭載されるSAP Crystal Reports試用版には、富士通が運営しているクラウド型BIサービス「SAP BusinessObjects BI OnDemand」との連携機能も追加されている。これによってユーザーは、SAP Crystal Reportsのレポーティング機能を利用するだけでなく、クラウド上のデータをPCで分析したり、PCで作成したレポートをクラウドにアップロードしたりといった連携機能についても、シームレスに利用できるとのこと。さらに、富士通のSAP BI OnDemandのサイトから、SAP Crystal Reportsのレポートテンプレートも提供される予定だ。

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(石井 一志)
2011/1/25 13:06