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クロスコンパスとクラウディアン、AI統合開発環境とオブジェクトストレージを連携させた工場向け異常検知ソリューションの本格的検討を開始

 株式会社クロスコンパスとクラウディアン株式会社は12日、製造業向けAIの統合開発環境「Manufacturing-IX(以下、M-IX)」と、クラウディアンのオブジェクトストレージ製品「CLOUDIAN HYPERSTORE(以下、HYPERSTORE)」およびAI実行用小型装置「CLOUDIAN AI Box(以下、AI Box)」とを連携させる、工場向け異常検知ソリューションの本格的な検討を開始すると発表した。

 クロスコンパスでは、AI開発に必要な「学習済みニューラルネットワーク」「ニューラルネットワークテンプレート」「知能モジュール(処理フロー)」「学習用データ」などを作成・蓄積・利用・流通させるためのプラットフォーム「Intelligence eXchange (IX)」をベースにした、製造業向け人工知能の統合開発環境であるM-IXを2017年6月にリリースし、製造業の現場への導入が開始されている。

 クラウディアンでは、クラウドストレージサービス、エンタープライズITにおけるアプリケーション、IoT、AI、ビッグデータ分析、映像・画像等に使われる大量データを経済的に、安全に保存するスケールアウト型オブジェクトストレージ製品のHYPERSTOREを開発提供している。また、HYPERSTOREに保存する大量データを使って開発されたAIを、エッジコンピューティング環境で経済的に高速処理するための、GPU搭載、カメラ接続、LTE/Wi-Fi通信機能付の小型装置のAI Boxを独自開発している。

 クロスコンパスとクラウディアンでは、M-IXとHYPERSTORE、AI Boxを連携させた工場向け異常検知ソリューションの本格的な検討を開始することで合意した背景について、機密情報を扱う製造業などの現場においては、クラウドと同様のストレージのアーキテクチャを使い、大量データを経済的に、効率的に、かつ信頼性高く保存でき、物理的な装置の制約がなく、APIで大量のデータを操作し、AI学習に最適なデータマネジメントができる「HYPERSTORE」のようなストレージ基盤が必要となっていたと説明。ソリューションはこうした現場における最適なAI開発基盤として、広く普及することを期待するとしている。