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キューデンインフォコム、都市型データセンター「Qicデータセンター博多駅」を着工

2019年6月のオープン予定

 九州電力グループの株式会社キューデンインフォコム(Qic)は7日、同社として3番目の拠点となる「Qicデータセンター博多駅」の建設に着工したと発表した。2019年6月のサービス開始を予定する。

 「Qicデータセンター博多駅」は、延床面積が約1万平方メートル、最大約1400ラックの収容能力を持つ都市型データセンター。博多駅から徒歩数分、福岡空港からも十数分という利便性の高い立地になっており、緊急時にも短時間での駆け付けが可能という。

 1ラックあたり最大30kVAまでと、電力系データセンターならではの高い電力供給能力を持つほか、AIのように大量データを処理する高性能サーバーにも対応するなど、西日本トップクラスのキャパシティを提供できるとした。

 また、安定稼働やセキュリティを重要視するユーザー企業に対応するため、データセンター専用ビルとなっており、JDCC(日本データセンター協会)のファシリティスタンダード基準としては最高レベルの「ティア4」を満たした設計になっている点も特徴。建物は、震度7クラスの大規模地震が発生しても安定運用を継続できる免震構造を採用する。電気についても、異なる変電所からの2系統受電に加え、冗長化した無停電電源装置や非常用発電機により、安定した電力供給を行えるよう配慮されている。

 加えて、電気・通信設備、サーバールームなどの重要設備はすべて建物の2階以上に設置され、浸水被害のリスクもないことから、継続運用が可能とのこと。

 さらに、24時間365日の有人監視や運用代行サービスなども提供可能。運用要員が常駐可能なBCPオフィスを完備しており、基幹系システムやクラウド事業者のサービス基盤など、大規模ニーズにも対応するとした。

 セキュリティ面では、建物内は入口からサーバーラックまで、何重もの物理的な区画が設けられ、各区画のセキュリティレベルに応じてゲートや生体認証、共連れ防止装置、ラック電子錠などを設置しているとのことで、FISC(金融機関等コンピューターシステム安全対策基準)に準拠したセキュリティ対策が行われている。

完成イメージ