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Google Glassは流行らない? 一般販売を前に“失敗論”

問題は、外観、価格、売り出し方?

 Glassへの逆風を専門家はどうみているのだろう? IDCのモバイル技術アナリストJohn Jackson氏は「コンシューマーの人気に火が付く製品ではない」とWall Street Jounrnalに語り、「外観が社会的に受け入れられない」「高価格」を理由として挙げている。

 外観については、「nerd(オタク)みたいだ」と評する。同じようなことは他のメディアも指摘しており、TIMEは「大衆の中ではGlass着用者に対して懐疑論もあれば、笑い者にもされ、怖がられることもある」。「Glass着用者は、のけ者にされ、『glasshole』(glassとasshole=バカの造語)という軽蔑的なニックネームで呼ばれ、(内蔵カメラが引き起こすプライバシー懸念などから)映画館やバーなどに入場できなかった」と報告している。

 ComputerWorldは、IDCの別のアナリスト、Scott Strawn氏の「(カメラやプロセッサなどがむき出しの現在の形は)短期的に対応できない深刻な課題をつきつけている」との見解を紹介する。「4年待てば、プロセッサはウェアラブルに適したサイズにまで小型化され、性能も上がるだろう。バッテリー持続時間も改善し、デザイナーはコンピュータを搭載したメガネをもっと格好よく見せられるだろう」と述べている。

 TIMEはGoogleのミスとして、Exlorerプログラムで限定的に販売するのではなく、「関心を持っている人が一斉に手に入れられるようにすべきだった」とも分析している。

 他方、ComputerWorldは「Google Glassは死んでいない(Glass Glass isn’t dead)」として反論を紹介。11月17日に100個目となるGlassアプリが登場したことに触れながら、「Googleが死を認めるのは時期尚早」とする。

 例えば、GartnerのアナリストBrain Blau氏はComputerWorldに対し、Googleがウェアラブル向けAR(拡張現実)技術のMagic Leapへの投資など、投資を続けていることに触れ、「Magic Leapへの出資は興味深い。GoogleやGoogleの提携企業が何か新しいことに取り組んでいる可能性があると思う」との推測を披露している。

(岡田陽子=Infostand)