Infostand海外ITトピックス

DevOpsに強力ツール チャットボットを組み合わせた“ChatOps”

ユーザーインターフェイスが変わる

 Real Businessは、開発現場のコミュニケーション手段の推移の視点からChatOpsを見る。「JIRA」などのプロジェクト管理ツールによって電子メールでのやり取りが削減され、「最新の電子メールキラー」のSlackが普及したと説明した上で、ChatOpsでは、DevOpsの目的とチャットボットや音声ボットの相性が良いと指摘する。Betanewsも「ポイントしてクリックから、チャットベースのユーザーインターフェイスへの移行」ができる点でChatOpsが便利だとしている。

 CIOの別の記事ではChatOpsが受け入れられる理由について、「チャットは、人が最も自然にやり取りするアナログに近い方法だから」(AtlassianのHipChat担当ゼネラルマネージャー、Steve Goldsmith氏)との分析を紹介する。「ChatOpsは、人々が人間として使いやすいと思っているもの、そしてプロセスと技術のレイヤーを組み合わせることで、チームがツールを切り替えたり、プロセスを離れたりすることなくプロセスやイシュー(問題)を最初から最後まで保持していられる」とGoldsmith氏は続ける。

 ChatOpsは将来、さらに機能強化が進むと予想されるが、Betanewsはセキュリティ懸念もあると指摘する。「製品開発におけるチャットボットの重要性が高まると、アクセスの管理や全体のセキュリティの懸念が浮上するだろう」とBetanewsは言う。

 新しいチャットボットについてはセキュリティを組み込んだものが増えているようだが、まだ念頭に置いて開発されるほどに成熟はしていないようだ。この点の解決のための一案として、ミドルウェアを利用して細かなアクセス制御を行う方法があるという。またミドルウェアのもう一つの利点として、監査ログが得られることにも触れている。

 さまざまな分野で存在感を増しつつあるチャットボットで、話しかけたりチャットしたりしながらシステム運用を自動化する。そんな世界が近づいているようだ。